【レポート】プロジェクトWETエデュケーター講習会 in 筑後川-6
2020/02/06
日程: 令和元年12月22日(日)9:45~16:30
会場: 久留米大学御井本館4F 240教室(福岡県久留米市)
講師: 須藤 諒・鍋田 彩夏
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福岡県久留米市で年2回開催しているエデュケーター講習会も6回を数え、認定したエデュケーターの数も100名を超えました。
当日は朝から冷たい雨の降る“WET”な一日でしたが、会場は4名の受講者と5名のファシリテーターの熱気に包まれ、水について体験しながら楽しく学ぶことができました。
今回は前回(7名)よりも少人数での開催でしたが、その分実施アクティビティを増やしたり、振り返りの時間を多くとることができ、密度の濃い講習会になりました。
プロジェクトWETの説明
主催者の筑後川まるごと博物館運営委員会・鍋田様からの挨拶を皮切りに、さっそくアクティビティを開始しました
主催者挨拶
講師が実施したアクティビティは以下の5つです。
◆アイディアプール
◆青い惑星
◆殺人鬼は誰だ
◆驚異の旅
◆侵入者!
共通基盤
アクティビティの実施に先立ち、グループワークで気を付けることを一人ひとつ出し合い、一日を通しての参加者全員の「約束事」として共有しました。
約束事は黒板に書き出し、1日を通して受講者が常に確認できるよう工夫しました。約束事を共有することで、グループワークに一体感が生まれます。
アイデアプール
1つ目のアクティビティ「アイディアプール」では、一人ひとりが持つ「水に関するイメージ」を発表してもらいました。一口に「水」といっても様々な視点があることを共有しました。
その他の講師実施アクティビティの様子です。
青い惑星
青い惑星 子どもたちに海と陸の比率を教えるにはどうしたらいいか――。子どもたちが思いつきそうな方法を挙げた後、統計学的手法(単純無作為抽出法)を用いた方法にトライしてもらいました。パスの回数を増やすほど、「海:陸=7:3」に近づいていきます。風船を投げ合うだけのシンプルなゲームで海と陸の比率が求められるという「不思議さ」も実感しました。
殺人鬼は誰だ
殺人鬼は誰だ 限られたヒントをもとに「殺人鬼」を探り当てます。大人も真剣になる推理ゲームは毎回好評です。日本ではあまり聞ことがなくなった「水系感染症」ですが、世界では今もなお苦しんでいる人々が多くいることを学びました。
驚異の旅
驚異の旅2
驚異の旅 水は姿かたちを変えながら世界中を旅していることを体験します。子ども相手に実践する際の工夫と「水の循環」「水の三態」を分かり易く学ばせるためのコツを体得しました。黒板(またはホワイトボード)を使って「旅の説明」を行うのは、当グループのオリジナルアイディアです。是非お試しください。
侵入者
侵入者! 筑後川に生息する在来種「ニッポンバラタナゴ(学名:クルメウス)」と外来種「ブルーギル」との間で起きる現象を、子どもたちが大好きなイス取りゲームを使って再現します。実際の生態系で起こっている、外来種による在来種の駆逐という現象が簡単なゲームで再現できることを学びました。
午後からのピア・ティーチングで実施したアクティビティは以下の3つです。
◆動いている分子
◆アクアボディー
◆大海の一滴
動いてる分子
動いている分子 「水の三態」について全身を使って学びます。熱を加えられたとき、冷やされたときの「水の気持ち」を想像し、動きで表現します。
アクアボディ
アクアボディー 人間の各臓器に含まれる水分の量を考えます。からだ全体では「だいたい60%」と知っていても、脳、肺、骨の水分量はあまり意識することがありません。からだの「型」をとって視覚的に学びます。
大海の一滴
大河の一滴2
大海の一滴 「水の惑星」とも呼ばれる地球に存在する水のうち、飲み水として使える水の量はどれくらいでしょうか。すべての水を1Lと仮定した場合、飲み水は文字通りスポイトの「一滴」。この一滴を世界の77億人で使っているという事実を、受講者は真剣な眼差しで受け止めていました。
集合写真
新・エデュケーター4名とスタッフ(ファシリテーター)5名による記念撮影です。
今回の講習会では、年齢も職業も異なる4名が「水に関する教育」というキーワードで繋がりました。今後は前述のくるめウスで定期的に実施している、エデュケーター同士による「自主研究会」を通じ更なる能力向上や子ども向けアクティビティの開発を進めていきたいと思います。