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掲載日:2015.12.02

第8回(平成21年度)プロジェクトWETファシリテーター講習会

第7回(平成20年度)プロジェクトWETファシリテーター講習会

2015/12/02


 
 今回、第7回目となるプロジェクトWETファシリテーター講習会を行い、15名の方が新たにファシリテーターとしてご活躍いただけることとなりました。

1.講習会概要
 

日 程    平成20年11月15日(土) 10:00 ~ 18:00
       11月16日(日)  9:00 ~ 16:00
会 場    財団法人 河川環境管理財団 第1、第2会議室 (東京都中央区)
講 師    コーディネーター 宮尾 博一
ファシリテーター 太田 稔
 
受講人数    15名     

 プログラム詳細 
 
2.講習会の様子
 今回第7回目となるファシリテーター講習会は、プロジェクトWETの普及・啓発を担うファシリテーターの認定を行うとともに、プロジェクトWETの普及に関する意見交換、ネットワークづくり等を目的として開催しました。

 共同講師には、平成19年度に数多くエデュケーター講習会を実施された北海道の太田稔氏(第1回のファシリテーター講習会を受講)をお招きし、いくつかのアクティビティや講評等を担当していただきました。「LIFE BOX」をアイスブレイクとして実施したり、「エネルギッシュな水」、「石に刻まれたメッセージ」といったフレッシュなアクティビティを指導していただきました。

 ピア・ティーチングも「ゾーク星に水はある?」や「動いている分子」、「詩情豊かな雨」などのこれまであまり使われていないと思われるアクティビティをメニューに取り入れ、いかにアクティビティを自分たちで読み解き、グループの味を加えながら実施できるかといった観点で行ってもらいました。

 参加者にはあらかじめ、実施予定のアクティビティを提示し予習を行っていただくことで、参加者同士で実施した際に気づいた点や苦労した点、良い点や改善点等について議論をしあうなど、次回アクティビティを実施する際に大変参考となる意見交換の場となりました。

 さらに、今回の講習会はなんとお隣の韓国からも参加者として1人お越しいただいております。そのChang氏は日本でエデュケーター資格を取られ、日本語もペラペラでした。プロフィールはファシリテーター紹介ページにも記載しております。今後、韓国と日本との架け橋となってくださるとの積極的な言葉をいただいておりますので、是非相互に交流して韓国と日本での活動が更に盛んとなるよう協力し合いたいと思います。

 今回の講習会で実施したアクティビティの簡単な概要を記載いたしましたので、是非ご参照いただき、今後のアクティビティ実施の際に取り入れていただければと思います。 
講習会の様子
講習会の様子    全体集合写真
全体集合写真
 
(1)LIFE BOX(アイスブレイクとして実施) p76
●特に用意した道具:
段ボール、砂、ペットボトル
●概要:
グループ内でとにかく話し合いをする。
(自己紹介だけでなく水の思い出や植物と動物の4つの共通点、4つの要素が我々の生活にどのように関わっているか、など。)
●ポイントや主な意見:
生命を養うこれら4つの要素を「強める」にはどのようにしたらよいかといった展開にもっていくのも良い。

植物と動物の4つの共通点とは?
植物と動物の4つの共通点とは?    LIFE BOXには何が入ってる?
LIFE BOXには何が入ってる?
 
(2)水差しをまわそう p392
●特に用意した道具:
水差し、プラスチックカップ
●概要:
今回日本の実情に合わせた試行版を作成して実施。
各自「水道事業者」や「牧場経営者」などの利用者の役になりきってもらい、交渉を行いながら水配分の仕組みを学ぶ。
●ポイントや主な意見:
本アクティビティは次回のガイドブック改訂時に日本版化したものを差し替える予定です。

水差しをまわしています
水差しをまわしています    役になりきってもらい議論
役になりきってもらい議論
 
(3)エネルギッシュな水 p242
●特に用意した道具:
様々な缶、工具、ひも、カップ等
●概要:
水車など水を仕事に使用している例を挙げてもらう。
実際に身近にある道具を活用し、水に「鉛筆を持ち上げる」などの仕事をさせ、様々な水の利用法を学ぶ。
●ポイントや主な意見:
大人も頭を悩ませ試行錯誤しながら「水の装置」を作ってました。小学校高学年以上が望ましいアクティビティですが、かなり熱中するアクティビティです。

「水の力でクラッカーを砕く」装置を開発中
「水の力でクラッカーを砕く」装置を開発中    紙コップも真っぷたつ!?
紙コップも真っぷたつ!?
 
(4)石に刻まれたメッセージ p454
●特に用意した道具:
模造紙
●概要:
各グループに水を表すシンボルをデザインしてもらう。(1人10個以上)
100年後の人類にメッセージを残すとしたら?
各グループで模造紙いっぱいに水に関するイラストでメッセージを残してもらう。
●ポイントや主な意見:
1000年後の地球環境がどのようになり、私たちの生活様式がどのようになっているかを想像しながら実施してもらいました。模造紙も茶色っぽいものを使うと壁画のような印象となり効果的です。

古代に描かれた様々な壁画
古代に描かれた様々な壁画    1000年後の人類に伝えたい
1000年後の人類に伝えたい
 
(5)動いている分子(ピアティーチング) p47
●特に用意した道具:
懐中電灯、赤と青のセロハン
●概要:
イラストを描くなどをして水の三態について想像する。
個体、液体、気体時に水の分子がどのような状態にあるかを実演する。 
●ポイントや主な意見:
スローな曲やアップテンポな曲等、水の状態に合った曲を選択すると盛り上がるアクティビティ。気体時はスキップしながら動き回るなどのパフォーマンスがあると良い。

水の三態とは? 
水の三態とは?     水分子の皆さん
水分子の皆さん
 
(6)詩情豊かな雨(ピアティーチング) p182
●特に用意した道具:
水色の風船、ゴミ袋 
●概要:
雨はどのように降るのか、エネルギーと凝結核の関係を学びながら実演。
天気に関する言葉や言い伝えを交えて雨に関する理解を深める。 
●ポイントや主な意見:
雨の仕組みを学ぶだけでなく、天気が人間の生活にどのように影響を及ぼしているかを考え合うといった、様々な教科の学習にも役立つアクティビティ。

水分子にエネルギーを与えています
水分子にエネルギーを与えています    凝結核の方々
凝結核の方々
 
(7)塩性湿地の生き物たち(ピアティーチング) p99
●特に用意した道具:
シャボン玉、青色のテープ、首掛けの名札
●概要:
動植物は環境の変化にどのように適応しながら生活しているかを学ぶ。
各動植物の役にインタビューを行い、潮の満ち引きに応じて各自どのように適応しているかを述べてもらう。 
●ポイントや主な意見:
実施する側が地域の生物に合わせてアクティビティを実施する必要がある。
青色の布を使う方が海中をイメージしやすい。 

塩性湿地とは
塩性湿地とは    潮が満ちてきています
潮が満ちてきています
 
(8)ゾーク星に水はある?(ピアティーチング) p43
●特に用意した道具:
オキシドール、アルコール、オイル、ソーダ水、コンタクト洗浄液、シャボン液など
●概要:
水に似たさまざまな液体を使って実験を行い、水の特性を学ぶ。
●ポイントや主な意見:
理科の実験にも使えそうな、本講習会で一番人気があったアクティビティ。ゾーク星人になりきると楽しめる。数値の誤差がでてくるのでグループの平均を出すと良い。

謎のゾーク星人あらわる!
謎のゾーク星人あらわる!    飲める水はどれだ?実験中!
飲める水はどれだろう? 実験中!
 
(9)余波(ピアティーチング) p289
●特に用意した道具:
無料の車情報誌や物件雑誌、家具のカタログ、紙吹雪
●概要:
資産額や被害額を計算し、経済的損失の分布について学ぶ。
最近起こった災害と関連付けながら、災害被害はお金では換算できないものがあるということを学ぶ。 
●ポイントや主な意見:
実体験や見聞きしたことと結びつけて洪水被害について考える。自助や共助といった考えに結びつけるのも良い。

あなたの家の財産はおいくら?   
あなたの家の財産はおいくら?       洪水がやってきた!!
洪水がやってきた!!
 
3.終わりに
 もともと2日間という短い時間の講習会でしたが、非常に楽しくアクティビティが実施されたこともあり、あっという間に全日程が過ぎたように感じられました。
 12月にもエデュケーター講習会の開催を予定されている方もおり、今後更にプロジェクトWET等を通じた水に関する教育活動が各地で普及されていくことと思われます。

 次年度は皆様の来られやすい時期を調整して開催したいと考えております。エデュケーターの方で参加を希望される方は是非「WETnews」にご登録下さい。随時情報を配信したいと思います。
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●おまけ 
エネルギッシュな水で作成した道具
エネルギッシュな水で作成した道具    ゾーク星人のぬけがら
ゾーク星人のぬけがら
 
 

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