冬のナイトウオークむささび観察会

2019/02/13 レポート

■採択助成番号
2018-6111-013
 
■実施場所
相模原市緑区 根小屋地内
神奈川県立 津久井湖城山公園(つくいこしろやまこうえん)
 
■実施期間
2019年2月3日(日) 晴れ
 
■実施団体
NPO法人 暮らし・つながる森里川海(呼称:湘南いきもの楽校)
 
■代表者
理事長 臼井 勝之
 
■報告タイトル
冬のナイトウオーク
むささび観察会
 
■本文
冬は木の葉が落ち、見通しが良いためムササビ観察には最適の季節です。しかも2月は繁殖期とあって、素敵な出会いに期待しました。
所は相模川の上流部、県立津久井湖城山公園です。散策路が整備されていて、ナイトハイクには最適です。昨年の夏は、カブトムシやクワガタムシの成る木があって、みんな大興奮した素敵な場所であります。
指導は相模原市博物館の秋山幸也先生。ムササビ観察の方法など、いろんなことを教えてもらいました。
ムササビのいる痕跡を探そうと、林内を探索しました。先生が落ち葉の中から、穴の開いた葉っぱを見つけてみようと言うので、みんなで探しました。茶色の葉ではなく、緑色の葉を探すのであります。すると、真ん中が丸く開いた葉っぱが何枚か見つかりました。
ムササビが葉っぱを折って、真ん中をパクッと食べた食痕なのであります。なぜこんな食べ方をするのでしょうか。
秋山先生によれば「首都大学東京の研究室が発表した論文によると、葉には栄養となる糖分が含まれていて、ムササビはそれを目当てに食べているのですが、葉には昆虫などの食害から身を守るために、フェノールという有害物質も含まれています。アラカシの場合はそれが、昆虫に食べられやすい周縁部分に多く含まれるため、ムササビはフェノールを避けるようにこのような食べ方をする」とのことでありました。
さて、お目当のムササビはどうだったのかといえば、グルグルグルッという鳴き声は聞こえたものの、残念ながら本体は現れませんでした。
でも暗い林内は冒険心満載。ちびっ子たちからもドキドキが伝わってきます。
鳴き声が聞こえると、みんな、その方向をじーっと見つめますので、静寂に包まれます。頭の中がからっぽになり、おじさんはなんだか心がすっきり。
都会の暮らしでは体験できない自然との触れ合いを楽しみました。
そうそう、この日は星が綺麗でした。スバルを双眼鏡で見ると7個ぐらいの明るい星が見えました。ちびっ子は肉眼で見えるのに、おじさんはさっぱり。クヤシイー。
また見にくるよと言って、森とお別れしました。
*参加者:子ども6、おとな5、スタッフ3、講師1=15人
 
■写真1

秋山先生にパークセンターでムササビの生態などを教えていただきました。
 
■写真2、3



暗くなる前に林内を探索しました。カワラヒワのものと思われる巣を発見。
ウスタビガの緑色のマユも見つけました。
馬入でもそうですが、冬の自然観察は宝探しの感があり、とても楽しいです。
 
■写真4

アラカシの葉っぱの真ん中に丸い穴が。ムササビの食痕です。
噛んだ後のギザギザが残っています。
 
■写真5

滅多に出会えないた宝物です。お土産に持ってかえりました。
 
 
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