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レポート
掲載日:2024.12.19
・レポーター:ファシリテーター鍋田康成(筑後川まるごと博物館運営委員会)ほか 2024.12.18
・レポート期間:2024年3月~11月(6件)
・場所:福岡県久留米市(筑後川防災施設くるめウス)ほか
九州一の大河・筑後川の中流域に位置する久留米市で活動する筑後川まるごと博物館運営委員会は、2017年から2024年12月までに12回のプロジェクトWETエデュケーター講習会を行なってきており、今まで合計131人のエデュケーターが誕生しました。この中から現在9人の方が上級指導者であるファシリテーターとなり活動しています。
当初の受講者の中から「実践の場が欲しい」との声が上がり、2017年10月から有志が集まり「プロジェクトWET自主研究会」が始まり、筑後川防災施設くるめウス(以下、くるめウスという)において年6回程度の活動を行っています。この会は自由参加の形で集まったエデュケーター、ファシリテーターの方々と意見交換しながら、子どもたち向けの WETプログラムを実施するために、アクティビティの工夫と 研究を重ねてきています。併せて、子供向けWET体験会「水のふしぎ」を実施して、指導者としての腕を磨く実践の場となっています。2024年は3月~11月に6回の活動を行ないました。以下にその実践活動事例をレポートします。
【実施報告1】 3月31日 子ども向けプロジェクトWET体験活動「水のふしぎ」
くるめウスにおいて、事前募集で集まった親子14人(うち小学生2人,幼児6人)が参加して、地球の水と環境について楽しく学びました。
この日はファシリテーター3人(國武さん、吉竹さん、鍋田)とエデュケーター2人(丸山さん、高木さん)の計5人の指導で3つのアクティビティ「青い惑星、水リンピック、驚異の旅」を行いました。「青い惑星」では地球型のボールを投げ合って水の大切さについて学び、「水リンピック」では表面張力などの水の不思議な性質について、「驚異の旅」では参加者が水の分子になって旅をしながら水の循環について学びました。
参加者からは「家でもやってみたい」「子どもが進んで手を挙げるのが間近かで見れてよかった」「親子やいろんな年齢の子どもたちと交流ができた」「楽しい水の旅が体験できた」などの感想がありました。
【実施報告2】 5月19日子ども向けプロジェクトWET体験活動「水のふしぎ」
くるめウスにおいて親子13人(うち小学生7人)が参加して、身近な水の大切さやその不思議な性質などについて、ファシリテーター4人(國武さん、倉吉さん、吉竹さん、鍋田) とエデュケーター2人(丸山さん、高木さん)の計6人の指導で行いました。
この日は3つのアクティビティ「水リンピック、侵入者、驚異の旅」を行いました。「水リンピック」では表面張力について、「侵入者」では外来生物の脅威について体験しました。「驚異の旅」ではサイコロを投げて水の旅を自ら体験した結果をみんなの前で発表して水の循環について学びました。
参加者からは「水について知ることができて興味深かった」「水の旅であちこち回って楽しんで学べた」「身近な水の学習をゲーム感覚で楽しく体験できてとてもよかった」などの感想がありました。
【実施報告3】 6月16日 子ども向けプロジェクトWET体験活動「水のふしぎ」
久留米市主催の環境フェアのイベントの一つとして、筑後川防災施設くるめウスにおいてプロジェクトWET体験活動を行ないました。事前募集で集まった小学生13人と保護者が参加して、水のふしぎな性質や環境を守ることの必要性などについて体験を交えて楽しく学びました。久留米市環境部のキャラクター分別戦隊のワケルンジャー(ブルー)も子どもたちと一緒に活動に参加し子どもたちの人気を集めました。
この日は、ファシリテーター3人(國武さん、吉竹さん、鍋田)とエデュケーター1人(高木さん)の計4人の指導で3つのアクティビティ「青い惑星、水リンピック、侵入者」を行いました。「青い惑星」では地球の表面における海と陸の割合をボールを投げ合うことで簡単に知る方法などを体験し、「水リンピック」ではクリップを水に浮かせる競争を行って表面張力について学び、「侵入者」では外来生物が今までそこにいた在来生物の脅威になっていること、について体験しながらクイズを交えて学びました。
参加者からは「親子で一緒に学ぶことができてよかった」「日々の暮らしと環境のつながりを体験を通じて一層感じることができた」「水について興味を持つきっかけができた」「身近な水のことを親子で興味を待って学べた」などの感想がありました。
【実施報告4】 8月9日子ども向けプロジェクトWET体験活動「水のふしぎ」
佐賀県の鳥栖市立図書館主催の夏休みわんぱく教室が行われ、当会も協力してプロジェクトWET体験活動「水のふしぎ」を実施しました。親子11人(うち小学生8人)が参加して、身近な水のふしぎな性質や水の大切さなどについて、ファシリテーター2人(吉竹さん、鍋田) およびエデュケーター(三笠さん)の計3人の指導で楽しく活動しました。
この日は3つのアクティビティ「青い惑星、水リンピック、驚異の旅」を行い、「青い惑星」では地球上の水の割合と身近な水が貴重なことについて、「水リンピック」では表面張力など水のふしぎな性質について、「驚異の旅」ではサイコロを投げて水の旅を体験し水の循環について学びました。
参加者からは「体を動かして体験して学べて、親子で新しい発見があってたくさん楽しめた」「水について楽しく学べて分かりやすかった」「子どもたちの発表の手が次々と上がっていたのがたいへん良かった」などの感想がありました。
【実施報告5】 9月7日子ども向けプロジェクトWET体験活動「水のふしぎ」
くるめウスにおいて親子10人(うち小学生2人幼児4人)が参加して、身近な水や自然環境の大切さなどを学びました。ファシリデーター4人(国武さん、吉竹さん、須藤さん、鍋田) およびエデュケーター1人(高木さん)の計5人の指導でアクティビティを行ないながらクイズを交えながら体験活動を行いました。
この日は3つのアクティビティ「青い惑星、侵入者、驚異の旅」を行い、「青い惑星」では水の大切さについて、「侵入者」では外来生物の脅威について、「璧異の旅」では水の循環について体験しました。
参加者からは「サイコロを使って楽しく水の旅が体験できた」「“驚異の旅”では、子どもたちが、冒険のようでもう1回やってみたいと言っていた」「大人も環境について多くの気付きがあった」「驚異の旅で、水がいろいろな姿を変えて移動するのを体で感じられた」・・・などの感想がありました。
【実施報告6】 11月10日子ども向けプロジェクトWET体験活動「水のふしぎ」
2024年最後の活動となるこの日は、くるめウスにおいて親子18人(小学生10人)が参加して、身近な水の大切さなどについて体験学習しました。ファシリテーター3人(國武さん、吉竹さん、鍋田) とおよびエデュケーター1人(高木さん) 計4人の指導で行いました。プロジェクトWETの3つのアクティビティ「青い惑星、水リンピック、驚異の旅」を行いました。子どもたちは楽しみながら、「青い惑星」では地球型のボールを投げ合って地球上に存在する水の割合と水の大切さを学び、「水リンピック」では水を満たしたコップにクリップを浮かべることで水の表面張力について学び、「璧異の旅」ではサイコロを振って自分が水の分子になって旅をすることで水の循環について体験しました。
参加者からは「水を大切に使おうと思った」「わかりやすく楽しんで水について学ぶことができた」「水の大切さ、人間のかかわりについて考えさせられた」「水がいろんなところに旅をすることがよく分かった」「水のことを子どもたちにもわかりやすくゲームで教えてもらって楽しかった」「どうやったらクリップを水に浮かべることができるか、子どもが必死に考えているのが楽しそうだった」「ふだんなかなか教えてあげられないので、このような場があってよかった」・・・などの感想がありました。