毎回が発見の連続!楽しいぞ、生きもの調べ

■助成番号

 2024-6111-017

■実施場所

 神奈川県平塚市 馬入水辺の楽校

■実施期間

 2024年5月25日(土)

■実施団体

 NPO法人 暮らし・つながる森里川海(呼称:湘南いきもの楽校)

■代表者

 臼井 勝之

■報告タイトル

 毎回が発見の連続!楽しいぞ、生きもの調べ

■本文

馬入水辺の楽校のことならたいていのことがわかる、その場所の専門家トコロジストになろうと、生きもの調べを実施しています。この日のメインはカヤネズミ調べ。日本で一番小さなネズミで親指くらいの大きさです。重さは500円1枚くらいと超軽量。年に2回、初夏と秋に繁殖します。オギやチカラシバなどの葉を織って、鳥のような巣を作り子育てします。
神奈川県の準絶滅危惧種で数を減らしているため、棲家となるオギ原の復元に取り組んでいます。今年はクズやセイタカアワダチソウ、ノイバラを徹底除草したため、オギが元気で発見が期待されましたが、この日は残念ながら見つかりませんでした。
巣は見つかりませんでしたが、オジロアシナガゾウムシや食用になるキノコ「ヤナギマツタケ」が見つかるなど、発見の連続で、「やめられません、生きもの調べ」となりました。
*この日、生きものと戯れた仲間たち:大人6、子ども5、スタッフ2=13人

(写真1)草ぼうぼうの原っぱだから、いろんな生き物が息づいています。
(写真2)この日のメインはカヤネズミの巣探し。巣材が緑色をしていたら子育て中の巣です。触らないようにしてね!

(写真3)オギ原の調査
オギ原を丹念に探しましたが、残念ながら発見できませんでした。
(写真4)巣は見つかりませんでしたが、いろんな生き物と出会うことができました。
写真はオジロアシナガゾウムシ。食草はクズ。パンダゾウムシとも呼ばれています。虫眼鏡で見るとなかなかに格好いいのであります
(写真5)この日の一大発見はヤナギマツタケ。倒伏したエノキの根っこの部分に群生していました。キノコは門外漢なので、神奈川県立生命の星・地球博物館学芸員の折原貴道先生に教えていただきました。皆さんも探してみてください。
「お問い合わせのきのこですが、ヤナギマツタケでよいと思います。広葉樹の立木に発生し、初夏によく見られます。写真のものも、地中で根と繋がっているのではないかと思います。柄の上部にある膜質の大きなつばが特徴です。その他、成熟すると、ひだが暗紫色になるのもこの仲間の特徴ですが、同様の特徴はサケツバタケなどにも当てはまります。
 一本、または数本がまとまって生える場合が多く、今回のように群生することは比較的珍しいように思います。食用にもなり、一時期はスーパーなどでも栽培品が売られていました」

(写真6)馬入水辺の楽校の初記録。まさか食べられるキノコとは
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