新しい自然観察の手法

2017/09/11 レポート

■採択助成番号
2017-6111-006
 
■実施場所
馬入水辺の楽校、土屋里山体験フィールド、県立城山公園
 
■実施期間
2017年5月20日、6月3日、7月9日、7月26日、7月30日、8月12日
 
■実施団体
NPO法人 暮らし・つながる森里川海(旧:馬入水辺の楽校の会)
 
■代表者
臼井 勝之
 
■報告タイトル
新しい自然観察の手法
 
■本文
 子どもたちを野に戻そうと環境学習活動に力を入れています。将来の担い手育成も頭のすみっこにあります。
 現状、中学生になると勉強や部活が忙しくなるせいか、ほとんどの子が楽校を卒業してしまいます。ジュニアクラブをつくり、後輩の育成に力を貸してもらおうと思っているのですが・・・
 いろいろな要因があろうかと思いますが、「受け身の参加になっている」「人的交流が足りない」「自然観察の本当の面白さを伝えることができていない」などと思っています。
 そこで、打開策として、ナチュラリスト養成講座(全7回)を開講しました。
自然体験、冒険体験、学習、交流を組み合わせたもので、センサーカメラによる動物調べ、ムササビ観察会、ナイトハイク、モグラのトンネルの型取り、昆虫標本作りなどを実施しました。まだ、参加者が少なく、評価するまでには至っていませんが、手応えありで、次年度の柱になりそうです。
 哺乳類の観察として、センサーカメラを設置しました。まずは生息していそうな哺乳類のことを学ぶ、スケッチして特徴をつかむ、獣道を探す、カメラを設置する、写った生き物を同定する、カメラの位置を調整し、再設置するという進行になります。大人はなるべく手を出さないようにして、子どもたちに任せます。
 映像のチェックは、動画だけに臨場感があります。常に全身が映るのではなく、すみっこに映ったり、草がガサガサ揺れるだけだったりして、画面を真剣にウオッチングしてしまいます。子どもたちには大好評で、新たな動物観察の手法として、お勧めできます。
 調査結果は、驚くべきことに、水辺の楽校では3台のカメラ全部にアライグマが映っていました。足跡からその存在は知っていましたが、かなり生息していそうな感じでありました。カニや魚など、餌になる生きものがたくさんいるからでしょうか。そうそうタヌキが出てきた時は、みんなほっとしました。タヌキがんばれ、アライグマに負けるなとエールを送りました。
 
※養成講座全体の様子は、開催レポートをご覧ください。
モグラのトンネルの型取り方法などを紹介します。
 
 
■写真1

哺乳類などを観察するため、校内に3台、センサーカメラを設置しました。
何が映るか、ワクワクします。
 
■写真2

タヌキが映っていました。動画なので臨場感があります。
 
■写真3
困ったことにアライグマがたくさんいそうです。
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